キャブコンとは

「キャブコン」は「キャブコンバージョン(Cabin Conversion)」の略で、主に小型トラックの運転席(キャブ)とシャシーを土台にして、住居スペースを架装したタイプのキャンピングカーです。ボディの上に大きな居住空間が設けられているのが特徴で、「キャンピングカーといえばコレ!」という方も多い人気のスタイルです。
キャブコンは、車両ベースにトラックを使うことで広い室内空間や多彩なレイアウト設計が可能になります。車内にはベッドやキッチン、シャワー、収納などが充実しており、まさに「動く家」のような快適さを実現。ファミリーや長期の車中泊、旅行に最適なキャンピングカーのひとつです。
また、近年ではハイエースなどのバンをベースにしたモデルも登場しており、用途や人数に応じてさまざまな選択肢が広がっています。
キャブコンの魅力
1. バンクベッド:子どもも大人もワクワクする秘密基地
キャブコンの代名詞ともいえるのが、運転席の上部に設けられた「バンクベッド」。引き出しのようにスライドして簡単に使えるため、寝るときはすぐに就寝スペースに早変わりします。お子さまにはまるで秘密基地のように感じられ、大人にとっても非日常感を楽しめる人気の空間です。※走行中の使用はできません。

2. ダイネット(座席スペース):移動中も団らんの場に
広めに設計された対面式の座席スペースは、走行中でも家族や仲間と会話を楽しみながら快適に移動できます。テーブルを外してベッドに展開できる仕様もあり、多目的に活用可能です(※一部の車種では非対応)。大人が立って動けるほどの天井高があり、車内でも窮屈さを感じさせません。

3. 常設ベッド(リアベッド):準備不要ですぐに横になれる
車両の後部には常にベッドとして使えるスペースが確保されているモデルも多く、面倒なセッティングなしでいつでも睡眠が可能です。テーブルや椅子を片付ける手間がなく、快適な睡眠環境をすぐに確保できます(※車種によって異なります)。

4. 断熱性・防音性に優れた構造
キャブコンは専用の断熱材や遮音素材を使用したボディ構造になっており、外気温の影響を受けにくく、静かで落ち着いた室内環境が保てます。冬は暖かく、夏も快適に過ごせるため、季節を問わず快適な車中泊が可能です。

5. 大容量の収納スペース
旅先での荷物やアウトドア用品などをしっかり積めるように、車内には収納スペースが豊富に用意されています。キャビネットや床下収納なども活用できるため、長期のキャンプや旅行でも荷物がスッキリ収まります。

6. 普通自動車免許(AT限定)で運転可能
見た目は大きく見えるキャブコンですが、運転に特別な免許は不要です。普通自動車免許(AT限定でも可)があれば、どなたでも運転可能。はじめてキャンピングカーに挑戦する方でも安心してご利用いただけます。

キャブコンの注意点
1. 高さと車幅に注意が必要
キャブコンは一般的な乗用車と比べて車高がかなり高く、2.6メートルを超えるモデルも珍しくありません。そのため、立体駐車場や高さ制限のあるトンネル・ガソリンスタンドなどへの進入は難しい場合があります。
また、車幅も広めに設計されているため、小回りが利きにくく、狭い道や鋭角なカーブでは注意が必要です。運転時には車両サイズを意識し、余裕をもったルート選びを心がけましょう。
2. 走行性能と乗り心地は要チェック
キャブコンは居住空間を重視して設計されているため、走行性能においては乗用車やバンコン(バンコンバージョン)と比べて若干劣る面もあります。車体が大きく重量もあるため、加速性能や燃費面ではあまり期待できません。
さらに、走行中は揺れを感じやすく、舗装状態の悪い道路や強風の影響を受けやすい傾向があります。快適なドライブを楽しむには、速度を抑えめにし、安全運転を心がけることが大切です。
バンコンとは

「バンコン」とは「バンコンバージョン(Van Conversion)」の略で、市販のバンをベースに、車内を快適な居住空間にカスタマイズしたキャンピングカーのことを指します。外装はほとんどそのままなので、日常的なドライブにも使える手軽さが特徴です。
日本国内ではその取り回しやすさと使い勝手の良さから、もっとも人気のあるキャンピングカーのスタイルとなっています。普段は通常の車として使い、必要なときだけキャンピングカーとして利用できるため、「はじめてのキャンピングカー」にもぴったりの選択肢です。
バンコンの魅力
1. 乗用車感覚で運転できる
バンコンの大きな魅力はその扱いやすさと走行性能にあります。ベースとなる車両がハイエースなどの商用バンのため、高さが2.1m以下に収まるモデルも多く、立体駐車場への出入りも可能です。狭い道でも小回りがきき、運転初心者や女性ドライバーにも安心です。

2. 快適な乗り心地で長時間ドライブもラクラク
バンコンは車両の構造がそのまま活かされているため、揺れが少なく、乗用車に近い安定感のある走り心地が特徴です。広々としたシートと充実した室内空間で、長距離移動でも疲れにくく、快適な旅をサポートしてくれます。

3. ポップアップルーフで居住性アップ
屋根が持ち上がる「ポップアップルーフ」が装備されたモデルでは、走行中はコンパクト、宿泊時は天井が高くなり広々と使えるのがポイントです。展開すれば、すぐに寝るスペースやくつろぎ空間として活用可能。まさに“必要な時だけ広げられる”実用的な装備です。
※運転前には必ずポップアップルーフを閉じてください。

4. 豊富な車種とバリエーション
バンコンは生産台数が多く、キャンピングカーの中でももっとも種類が豊富なカテゴリーです。用途や人数、旅のスタイルに合わせて最適な1台を選ぶことができます。

バンコンの注意点
1. 断熱性・防水性には工夫が必要
バンコンは元々一般的なバンをベースにしているため、外装の断熱性や防音性はキャブコンなどの専用設計車両に比べて控えめです。特に冬場は車内の温度が下がりやすいため、防寒着やブランケット、ヒーターなどの寒さ対策をしっかり準備することが重要です。
また、ポップアップルーフは防水構造ではない場合が多く、雨天時の使用には不向きです。宿泊日が雨予報の場合は、ルーフの展開を避けるか、別途宿泊プランを検討するのが安心です。
2. スペースのセッティングは手動が基本
バンコンでは、就寝スペースやテーブルなどの展開が手動で行われるケースがほとんどです。設営や片付けには少し時間がかかることもあるため、スケジュールに余裕を持って準備すると快適に使えます。
また、ポップアップルーフも手動式が主流のため、走行前にしっかりとロックがされているか必ず確認しましょう。展開・収納時の注意点は、レンタル時にスタッフの説明をよく聞いておくのがおすすめです。